SSR‐2001 開催のお知らせ 


      SSR‐2001:第3回戦略的ソフトウェア研究開発シンポジウム


産学戦略的研究フォーラム(Strategic Software Research Forum - SSR)では,ソフトウェア分野における
産学協同による戦略的研究課題の提言の発信を目的に,年度毎に調査・研究成果報告のシンポジウムを
開催しております。
今年度は3年間のまとめとなりますので,是非ともご参加くださいますよう,ご案内いたします。


  日  時: 2001年2月19日(月) 9:30〜18:00

  場  所: 学術総合センター 一橋記念講堂 (東京都千代田区一ツ橋2‐1‐2)

  主  催: (財)情報科学国際交流財団,産学戦略的研究フォーラム(SSR)

  協  賛: ソフトウェア工学研究会(情報処理学会),日本ソフトウェア科学会

  賛助企業: NTTソフトウェア(株),オムロン(株),ソニー(株),(株)東芝,日本アイ・ビー・エム(株),
         日本電気(株),(株)日立製作所,富士ゼロックス(株),富士通(株),松下電器産業(株),
         三菱電機(株)

  参加費:  協賛,賛助企業および大学等研究機関からの参加 -- 無料   その他 -- 2000円



  プログラム:

    9:00    受付開始
    9:30〜  SSR会長挨拶  大野 豊 (京都大学 名誉教授)
          SSR経過報告  米澤 明憲 (東京大学 教授)

    9:40〜  E-ビジネスを実現する動的ソフトウェア・サービス技術と今後の展望
            青山 幹雄 (新潟工科大学 情報電子工学科)

   10:50〜   [招待講演] ロボットの進化とソフトウェア研究
            稲葉 雅幸 (東京大学 大学院情報学環)

   11:50〜  昼休み

   12:50〜  モバイルインタフェースとアプリケーション
            田中 二郎 (筑波大学 電子・情報工学系)

   14:00〜  エンタープライズセキュリティの調査研究と分析
            溝口 文雄 (東京理科大学 情報メディアセンター)
            萩谷 昌己 (東京大学 大学院理学系研究科)

   15:10〜  コーヒーブレイク

   15:30〜  WEBデータベース技術の動向
            森下 真一 (東京大学 大学院新領域創成科学研究科)

   16:40〜  言語処理技術の可能性を探る−文書情報の脱カプセル化を目指して
            辻井 潤一 (東京大学 大学院理学系研究科)
            井佐原 均 (通信総合研究所)

   17:50〜  企業側コメント
            鶴保 征城 (NTTソフトウェア株式会社)

   18:00    閉 会



  講演概要: (講演順・敬称略)

   青山 幹雄
   e-マーケットプレース,SCM,CRMなどのE-ビジネスアプリケーションは今後の戦略的ソフトウェア
   である.また,ASPなどのインターネット上のソフトウェア利用サービスも出現している.このため,
   ソフトウェア・サービス(Webサービス)をインターネット上で動的に公開,探索,連携し,高度で多様な
   サービスを提供する技術の研究開発と標準化が活発になっている.ここでは,このような技術の
   現状と今後の動向を報告する.

   稲葉 雅幸 [招待講演]
   計算機に目や手足がついて実世界を動き回るロボットが進化しつつあって,ロボットのソフトウェアは
   これからますます面白くなりそうである.ロボットが世界で初めて目でみながら紐を結んだ時代から,
   今日話題になっている人間型ロボットの研究開発までを振り返って,ロボットのソフトウェアのために
   どのような戦略が必要であったか,脳を持ち歩かないロボットの研究での例を紹介する.新世紀の
   戦略ソフトウェア研究の中にはぜひロボットのソフトウェア研究というテーマがあってほしいなあと思う.
   

   田中 二郎
   モバイルコンピューティングの分野は,生活の利便性を大きく向上させ,世の中を革新する可能性を
   もった技術として注目を浴びている.本講演では,PDA,ウエアラブルコンピュータ,情報家電,街角
   業務端末(サイバー端末)などにおけるインタフェースの未来動向とそのアプケーションを明らかに
   したい. 最近では、携帯電話/PHS/GPS などを組み合わせた製品も出ていて,実験的なシステムと
   して様々なものが現れている.また,街角端末に関しても,モバイルコンピューティングや実世界指向
   インタフェースの研究成果を活かせるフェーズにある.

   溝口 文雄 ・ 萩谷 昌己
   この講演では,セキュリティ関係の会議(Usenix, CSS200)やworkshop(IEEE WETISE)などの最新の
   会議に出席して,セキュリティ関係の話題をネットワークを中心として調査を行いその技術動向や
   マーケット分析を試みる.さらに,最近の話題の著書である"Hacking Exposed ( Network Security
   Secrets $ Solutions)"などをとりあげ,その著書のなかで扱われているセキュリティ対策なども取り
   上げる.今回の報告には,ソフトウェアの動向だけでなく,携帯端末やカード(Java カード)などの
   新しいハードウェアに関連するセキュリティにも言及する.特に,セキュリティの新しい基礎である
   プロトコル分析の理論と侵入解析なども焦点をあて報告する.

   森下 真一
   インターネットの加速的拡大に伴い,Webデータベースと総称される研究開発が盛んになってきている.
   例えば,データベースに格納したデータに対して様々な検索や問合せを高速に行い,分かりやすいGUI
   で表示するWWWサイトが増加している.またWWWページ全体をグラフ構造と捉え,構造情報を解析する
   ことで検索エンジンの精度を向上させたgoogle.comが話題になり,Web 内にあるコミュニティを自動的に
   発見するソフトウエアの構築方法などが提案されている.この2−3年で急速に立ち上がってきている
   本分野の動向を,海外と国内の観点から調査報告する.

   辻井 潤一 ・ 井佐原 均
   90年代初頭から,膨大な言語データの集積とそれをもとにした言語処理技術が急速に発展した.
   「言語の理解とは何か」という抽象的な問いは,システムが達成すべき目標を明確にした技術の発展に
   置き換えられ,量的な計測が可能な実質的な進歩があった.従来から存在した情報検索,自動要約,
   機械翻訳などの研究も,情報ネットワークの時代に即した形で発展を遂げている.また,言語処理の
   要素技術としての文解析,多義解消などの要素技術も,記号処理と統計的処理,機械学習の手法
   などを融合することで長足の進歩を遂げた.本報告では,文書情報の脱カプセル化という観点から,
   大きな発展をみた言語処理技術の現状と将来を展望する.



  申込方法: SSR事務局宛にE-mail(宛先 ssr@iisf.or.jp )で氏名,所属機関・職,E-mailアドレスを明記し,
         「SSR-2001参加希望」 とお書き添えのうえ,お申し込みください。

  SSR事務局: (財)情報科学国際交流財団 〒107-0062 東京都港区南青山5-10-5 九曜ビル903
                                      TEL 03-5466-1761 FAX 03-5466-1762