SSR平成21年度成果報告会 開催のお知らせ 

産学戦略的研究フォーラム(SSR)は,ソフトウェアの分野における注目すべき
テーマについて産学協同で調査研究を行っております.
下記のとおり成果報告会を開催いたしますので,是非ともご出席 ください.

■日時: 平成22511() 9151200

■場所: 国立情報学研究所 12 12081210

      (千代田区一ツ橋2-1-2

■交通/地図: http://www.nii.ac.jp/access/

■プログラム:

915     委員長挨拶

920     中谷多哉子(筑波大学)

              「要求獲得プロセスの観測と管理に関する調査研究

              The PRINCEモデル:要求を最初に確定しないアプローチ−」

1010   鷲崎弘宜(早稲田大学)

              Web開発におけるディペンダビリティ確保にむけたアスペクト指向技術」

1100   ブレイク

1110   堀良彰(九州大学)

              「クラウドコンピューティングにおけるセキュリティ調査研究報告」

■参加料  無料

■参加申込方法

参加ご希望の方は、57()までに氏名、所属を明記し、SSR事務局
( msato
iisf.or.jp ) 宛にE-mailでお申し込みください。

 

■講演概要(講演順・敬称略)

◇中谷 多哉子

要求獲得プロセスの計画と観測は,プロジェクトの早期に全ての要求を抽出

出来ないというプロジェクトのもとで,適切な時期に必要な要求を獲得し,かつ,

プロジェクトのQCDを確保するために行われる.要求獲得プロセスを計画する

ためには,要求獲得が遅延する理由と遅延しない理由を明らかにする必要が

ある.本研究では,これらの理由を明らかにするために,複数のソフトウェア

開発プロジェクトにおける要求変更履歴の調査を行った.

その成果は,要求獲得プロセスの計画および観測のガイドであるThe PRINCE

モデルとしてまとめられた.本調査研究では,The PRINCEモデルを適用する

ための要求観測ガイドラインを開発し,要求獲得プロセスの観測によってガイド

ラインの評価を行った.調査研究報告会では,The PRINCEモデルの概要,

事例調査の結果,および,要求獲得の予測モデル,要求獲得時期の峻別方法

について研究成果の報告を行う.

 

◇鷲崎 弘宜
Webアプリケーション開発におけるディペンダビリティの確保には,サーバや

クライアント環境への仕組みの作りこみや安全確実な連携が必要となり,修正

や拡張の必要な箇所が多岐に渡る問題や複雑さのため効率的な確保は容易

ではない.解決策として,複数個所に散らばる処理やモジュール間の接続を

新たなモジュール「アスペクト」へと局所化し後に合成するアスペクト指向技術が

ある.本講演では、ディペンダブルWeb開発に有効な同技術の研究や実践の

動向調査結果を報告する.そのうえで独自成果として,従来困難であったクライ

アントスクリプティングにおける柔軟なアスペクト分離合成を実現するアスペクト

指向JavaScriptプログラミング環境AOJS2.0、および産学連携を通じた応用

として,他の処理系併用や独自のパターン化により複数プラットフォームを横断

してディペンダビリティを効率的に作りこむ手法を報告する.さらに,主にサーバ

側開発時の効率的ディペンダビリティ確保のため,アスペクト指向によるテスト

並列化の成果も報告する.

 

◇堀 良彰
最近のクラウドコンピューティングに関するセキュリティ分野の研究について調査

研究を実施したので報告する.クラウドコンピューティングに関するセキュリティ

分野研究について広く調査を行い,既存研究のマップを作成した.それにより,

クラウドコンピューティングにおけるセキュリティ研究動向について概説する.

 

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