SSR平成25年度成果報告会 開催のお知らせ 

産学戦略的研究フォーラム(SSR)は、ソフトウェアの分野における注目すべきテーマ
について産学協同で調査研究を行っております。
平成25年度成果報告会を開催いたしますので、是非ご参加ください。

■日時: 平成26年5月29日(木) 13:10〜16:00

■場所: NII 国立情報学研究所 20階 2009・2010室

      (千代田区一ツ橋2-1-2)

 地図: http://www.nii.ac.jp/access/

■参加申込方法
 参加ご希望の方は、5月22日(木)までに氏名、所属を明記し、SSR事務局
 ( msato @ iisf.or.jp ) 宛にE-mailでお申し込みください。(参加費無料)

■プログラム:
13:10〜 委員長挨拶 奥乃博 (早稲田大学)
13:15〜 @石松宏和 (日本経済大学)
      「サービスビジネス開発者の視点からM2M標準化動向調査」
14:05〜 A丸山勝久 (立命館大学)
      「産学連携によるソフトウェア進化パターン収集の試み」
14:55〜 ブレイク
15:10〜 B大久保隆夫 (情報セキュリティ大学院大学)
      「セキュリティとプライバシーを考慮したソフトウェア開発における共通問題の調査研究」

■講演概要(講演順)
講演@「サービスビジネス開発者の視点からM2M標準化動向調査」
 --ビジネスモデルキャンバスとSCAIマトリックスを用いた標準化手法の提案--

 昨今、M2Mの技術標準化が活発に行われるとともにサービスの開発も精力的に行われている。
 しかし多くの企業において、標準化担当者とサービス開発者の間には、大
きなコミュニケーション
 ギャップが存在している現状がある。講演では、まず、実際
のM2M標準化会合での参与観察の
 結果として、M2Mの標準化が限られた数のユースケー
スに基づく機能ベースの議論にとどまって
 おり、 顧客への提案価値にまで目を向けら
れていない実態を述べる。次に、M2Mサービスの
 先駆的事例調査から、M2Mサービスの
提案価値の一分析手法として、Share(共有)、Connect
 (結合)、Analyze(分
析)、Identify(同定)で構成されるSCAIマトリックスの提案を行う。最後に
 これら
の結果を踏まえ、上記コミュニケーションギャップを埋める標準化手法として、ビジネスモデル
 キャンバスとSCAIマトリックスを用いた価値コンポーネントベースの標準
化手法を提案する。

講演A「産学連携によるソフトウェア進化パターン収集の試み」
 ソフトウェア開発に関わる技術者や実務者にとって、ソフトウェア進化が避けられないという実感は
 強く、その技術に対する期待は大きい。実際、さまざまなシステム
が、仕様変更への対応の繰り返し
 の結果として大規模化複雑化し、保守が困難となる
状況に直面している。このような状況を打破する
 ためには、ソフトウェア進化活動に
おいて、どのような場面で、どのような技術を、どのように適用
 すればよいのかを明
確にすることが重要である。そこで、本調査研究グループでは、実践者にとって
 有益
な指針や慣例に焦点を当て、それらをソフトウェア進化パターンとして収集することに取り組んだ。
 パターンに収集においては、 Demeyerらのオブジェクト指向リエンジ
ニアリングパターンを補完する
 ことを目的にした。本講演では、パターン収集の結果
として、ソフトウェアプロダクトライン、コード
 クローン、ソフトウェア変更支援、
プログラム理解支援、リファクタリングプロセスの5つの観点から
 20個の進化パター
ンを紹介する。

講演B「セキュリティとプライバシーを考慮したソフトウェア開発における共通問題の調査研究」
 本研究の戦略的意義は、産学が共同で用いることのできる、セキュアなソフトウェア開発手法の実験、
 評価用の標準的なデータ(共通問題)を作成することにある。脆弱
性を持たず、プライバシーにも配慮
 したセキュアなソフトウェア開発が社会にとって
必須である。開発方法は主に大学などの学術系研究
 期間で研究が
行なわれているが、データと手法が産学間で相互提供、評価されないことにより、ソフト
 ウェア開発におけるセキュリティの問題はなかなか改善しない負のスパイラルを
生んでいる。
 本研究では、上記の負のスパイラルを断つために、開発の最上流工程か
らセキュリティを意識した
 開発方法の確立を目標とし、産学の参加者が共同で、開発
手法の実験評価のためのソフトウェア
 (共通問題)事例を策定することを目標とし
て調査研究を行った。その結果、産学共同で共通問題の
 第1版「学生情報管理システ
ム」が完成した。報告会ではその成果について報告する。

 

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