SSR平成26年度成果報告会 開催のお知らせ 

産学戦略的研究フォーラム(SSR)は、ソフトウェアの分野における注目すべきテーマ
について産学協同で調査研究を行っております。
平成26年度成果報告会を開催いたしますので、是非ご参加ください。

■日時: 平成27年5月13日(水) 13:00〜16:50

■場所: NII 国立情報学研究所(千代田区一ツ橋2-1-2)  20階 2009・2010室
        < 地図  http://www.nii.ac.jp/access/ >

■参加申込方法
 参加ご希望の方は、5月8日(金)までに氏名、所属を明記し、SSR事務局
 ( msato @ iisf.or.jp )宛にE-mailでお申し込みください。(参加費無料)


■プログラム:
13:00〜 委員長挨拶 奥乃博 (早稲田大学)
13:10〜 @内平直志 (北陸先端科学技術大学院大学)
      「サービスビジネスモデリング手法の事例適用と評価」
14:00〜 A丸山勝久 (立命館大学)
      「ソフトウェアプロダクトラインにおける進化プロセスモデルの構築」
14:50〜 休憩
15:10〜 B日下部茂 (九州大学)
      「実ソフトウェア開発プロセスでの形式手法とテスト技法の系統的活用に向けた調査研究」
16:00〜 C田原康之 (電気通信大学)
      「大規模複雑な自己適応システムの適応進化制御手法に関する調査研究」


■講演概要(講演順)
講演@「サービスビジネスモデリング手法の事例適用と評価」
 M2M(Machine to Machine)の研究開発,技術標準化が活発に行われているが,M2Mを
 ビジネスとして成立させるための経営学・サービス学的な視点からの研究は十分とは言えない.
 本報告では,関係者へのヒアリング調査に基づき,サービス開発者とステークホルダ(標準化担当
 を含む)のコミュニケーションギャップを埋める「サービスビジネスモデリング手法」と試行評価の
 結果を報告する.

講演A「ソフトウェアプロダクトラインにおける進化プロセスモデルの構築」
 ソフトウェアプロダクトライン(SPL)もソフトウェアシステムである以上,その進化は避けられない.
 残念ながら,SPLにおけるプロダクト(製品)開発は通常のアプリケーション開発と異なり,SPLの進化
 をシステム単体の進化を同じように扱うことはできない.このような状況において,実際の開発現場
 や保守現場でSPL進化を実践するためには実践者に理解しやすいSPLの進化プロセスモデルの
 構築が必須である.本講演では,SPLにおける進化プロセスのモデルを提案し,そのSPL進化
 プロセスを支える技術を概説する.

講演B「実ソフトウェア開発プロセスでの形式手法とテスト技法の系統的活用に向けた調査研究」
 テスト技法と形式手法の系統的活用における課題とその解決法を調査し,その知見を反映した
 テーラリングにより実際のソフトウェア開発プロセスを改善することを目指した.実務的な観点から,
 トップダウンのものは長期的課題とした上で,ボトムアップ的なプロセス改善に焦点を当て,テスト
 技法と形式手法の関連付けを試行し,テスト技術者のコミュニティで発表を行った.また,新潮流
 として実開発プロセスへの導入法を検討すべき新しいハザード分析法に関する調査も行った.

講演C「大規模複雑な自己適応システムの適応進化制御手法に関する調査研究」
 近年,システムの大規模・複雑化に伴い,環境の変化に対しても人が介在すること無く振舞いや
 構成を切替えることにより,性能の維持や障害の回避を可能とする自己適応システムが注目され
 ている.本調査研究では,実際のシステムの運用時における障害を回避するために,自己適応
 システムの技術がどのように適用可能かを明らかにすることを目的として,自己適応システムに
 関する一流の国際会議の論文と,実際のシステムの運用における障害事例の調査を行った.
 その結果,自己適応システムの最新技術によるシステム障害への対応方法を数件策定すること
 ができた.このようにこれらの技術は,近年の急速な環境変化において,大規模かつ複雑な
 システムの運用時の障害を回避可能とし,低コストで高信頼化を実現できると考えられる.
 一方で,実用化を進めるためには,自己適応システムにおけるさらに柔軟かつ高信頼な技術の
 必要性が判明したため,新規の技術提案を行った.

 

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